子どもの歯が永久歯に生え変わるのは
6才前後からですが

その時に気になるのは歯並びですね。

歯並びは見た目が悪くなるだけでなく
口の中の環境や体にも悪影響を
もたらしますし

矯正するにしても、かなりの費用が
かかってしまいます。

ではどのような原因で歯が悪くなるのか?
悪影響やその対策について紹介します。

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歯並びが悪いとどのような悪影響が出る?

歯並びが悪いと口を開けるのが
恥ずかしいという精神的な
影響だけではありません。

歯並びが悪いという理由で
●食べ物のカスやプラーク(歯垢)が
たまりやすくなる

➡虫歯・歯周病になりやすい

●歯ブラシが届きにくくなり
磨き残しが多くなる

➡同様に虫歯・歯周病になりやすい

●虫歯や歯周病になりやすくなったり
噛む(咀嚼)力も弱くなる

➡食べ物をしっかりと消化できない
胃や腸に負担がかかる

●力を入れる時に食いしばれない

➡スポーツなどで最大限の力を
発揮できない

その他にも頭痛や肩こりの原因にも
なると主張している先生も
多いです。

このように歯並びが悪いだけで
精神面、健康面、スポーツなど
さまざまな悪影響が出てしまいます。

そして矯正となったら、それこそ
お金が何十万,何百万とかかってしまいます。

では歯並びが悪くなる原因とは
どのような理由からなのでしょうか?

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子どもの歯並びが悪くなる原因

歯並びが悪くなる原因で調べてみると
歯医者さんのホームページでも

遺伝」とか「指しゃぶり」など
を理由として挙げているところも
ありますが

これは違います。

指しゃぶりの可能性はゼロでは
ないかもしれませんが

遺伝の可能性はほぼゼロです。

歯並びやかみ合わせの異常を
不正咬合(ふせいこうごう)と
いいますが

原始的(伝統的)な食生活を
営む先住民族には

不正咬合はほとんど見られない
だけでなく虫歯もありません。

ですが同じ先住民族でも
西洋人が持ち込んだ近代食を
摂るようになってからは

生まれてくる子どもたちに
高頻度に不正咬合が見られるように
なったという報告があります。

つまり近代食を食べた先住民族の
多くが短期間でひどい虫歯になり

このような食品を食べた親が
子どもが産むと

高い確率で不正咬合になるのです。

人間の長い進化の歴史の中で、
これほどたくさんの不正咬合が
起こるようになったのは、

文明社会が発達した近・現代に
なってからです。

つまり歯並びが悪くなるのは
遺伝ではなく、栄養不足なのです。

では子どもが生まれたら
栄養のある食事をあげよう
と思っている方も多いかもしれませんが

それでは遅すぎます。



歯並びは胎児の時点でほぼ決まっている?

実は子供の歯並びは、
胎児の時にほぼ決まっており、

授乳中、離乳食開始の際には、
完全に決まってしまいます。

子どもの歯並びが悪いのは
親の問題なのです。

不正咬合は歯が生えるあごの骨の
発育不良により引き起こされますが

一般的なのは下あごではなく
上あごの発育不良、

特に上あごの横幅の発育不良
原因です。

上あごの横幅の成長が足りないことで
永久歯の上の前歯が並ぶスペースが
足らなくなり

歯がガタガタになったり、出っ歯
なったりします。

さらに上あごの横幅の発育不良に
加えて、

上あごの前方への発育が足りないと
受け口(反対咬合)と呼ばれる

下あごよりも上あごが引っ込んだ
状態になってしまいます。

そしてあごの発育不良の
主な原因は栄養不足です。

栄養不足によって成長期に
正常な成長や発育が
起らなかったために

あご周りが成長せずに
細くなってしまいます。

「あごが細くなるなんて、
かわいい!」と思うかもしれませんが

決まって歯並びは悪くなります。

そしてこの栄養不足ですが
生まれてから摂取した食べ物が
原因ではなく

母親の妊娠前および妊娠中の
栄養不足が

生まれてくる子どもの不正咬合と
密接に関係してきます。

妊娠中の鉄分不足が子どもの歯並びに影響する?

不正咬合に関係がある
上あごの骨の上部は

鼻の空気の通り道である鼻腔という
部分になっていて

上あごの横幅の成長は鼻腔の
成長にも関係しています。

その鼻腔は鼻腔軟骨によって
左右に分かれていますが

この軟骨の成長が上あごの成長と
深い関わりがあります。

この鼻腔軟骨の成長において
必要なのがミネラル、その中でも
特に鉄分です。

ただし鉄分は人間にとって吸収が
難しい成分です。

食べ物に含まれている鉄分は

●肉や魚などに多く含まれるヘム鉄
●野菜や豆類などのに多い非ヘム鉄

と2種類がありますが

身体への吸収率は、
●ヘム鉄25%
●非ヘム鉄5% 
ヘム鉄でも3割未満です。

そのため消化管が未発達の
6歳までの子どもが食事から

十分な鉄分を取りこむのは
とても難しいです。

ですが6歳までには
上あごの骨の横幅の成長も
9割がた終了しますし

子どもの鼻中隔軟骨は主に
妊娠中に母体からもらってきた
鉄分によって作られます。

ところがこの時期に十分な鉄分が
ないと鼻中隔軟骨の成長不良が起こります。

妊娠に向けて女性は鉄分だけでなく
さまざまな栄養素を強化する必要は
ありますが

特に鉄分については食事や
サプリメントから

普段の必要以上の鉄分を摂り続ける
必要があります。




矯正を始めるタイミングは何歳から?

先程も説明したように6歳までに
上あごの横幅の成長はほぼ完了します。

そして6歳になると乳歯の前歯が
抜け始め、永久歯が生えてきます。

乳歯から永久歯への歯の交換が
起るこの時期には

上あごの横幅が広がることで
乳歯の前歯の間にすき間が
見られるようになります。

正常な発育では6歳ごろになると
乳歯の前歯はかなりの空きっ歯
状態になります。

逆に乳歯と乳歯の間に隙間がないと
永久歯が生えてくる時に、

十分なスペースがなく、歯並びは悪くなって
ガタガタになります。

乳歯と乳歯の間にスペースが出来るのは、
あご周りの骨が十分に成長している証拠で

スぺースがないのは骨の成長が
不十分だからです。

特に日本人は前歯のガタガタが
多く見られます。

たとえ前歯4本が並んでもその横の
犬歯が生えてくるすき間が不足すると

犬歯が外に飛び出た状態で
生えてくることがあり、

これを一般的に八重歯と呼ばれます。

まず自分の子どもの前歯を
6歳の段階でチェックして

永久歯が生え変わる直前の乳歯の
状態で歯と歯の間に

すき間が全く見られない場合は
確実に永久歯がガタガタになります。

その場合は速やかに上あごの成長が
問題ないかを診査して

問題があれば上あごの横幅の成長を
引き出す治療を行わなければ
なりません。

この考え方に基づいて行われるのが
成長誘導という治療法です。

これは骨格の成長を誘導することによって
将来起こる可能性のある不正咬合を
予防しようとする方法で

予防矯正と呼ばれることもあります。

上あごの横幅の成長は6歳までに
9割がた成長が終了していますが

成長が終わってから矯正治療を行うと
できることが非常に限られてしまうので

できるだけ早期治療が大切です。

もちろんこの時期は治療だけでなく
子どもに糖分を摂るのを控えさせたり

栄養不足にならないように食事にも
気をつける必要があります。

妊娠前や妊娠中の鉄分摂取は
必要ですが

既に生まれているからといって栄養を
十分に与えるのをあきらめるのではなく

早期治療と同時に少しでも骨の発育に
役立つように

子どもに栄養を摂らせるようにしましょう。

まとめ

●歯並びが悪い理由は遺伝ではなく
栄養不足

●特に鉄分が必要ですが、
子どもが生まれてから
気をつけるのではなく

妊娠中、および妊娠前から
鉄分を積極的に摂る必要がある

●子どもの歯並び悪いかどうかは
乳歯が抜け始める6歳の時に

乳歯と乳歯の間にすき間が
あるのかを確認

●すき間が無い場合は歯並びが
悪くなる可能性が高いので

すぐに矯正専門の歯科医に
診査してもらう

 

このように歯並びが悪いのは
栄養不足とは思えない方も
多いと思いますし

一部の先生しかまだ主張されて
いませんが

遺伝や指しゃぶりというのは
ほとんど関係ないというのが
わかってきています。

栄養を摂るのはもちろん
体にもかかわることですので

子どもが生まれてから
意識するのではなく

子どもができる前から
栄養のバランスを意識するように
しましょう。

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